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藍の育て方1について

 
■ 藍の育て方1

藍の種まきと育て方

広い畑がある場合は別ですが、染色を楽しんでおられる方が植物を育てる手近な場所として、マンションのベランダや家の庭をあげることができます。
コンクリートの壁で囲まれた狭い空間はもっとも過酷な環境条件で、実際にそこで植物を育てるにはいくらかの工夫をしなければなりません。
もし、近くにエアコンの室外機が置いておれば、植物に直接風が当たらないように熱風を遮断する必要があります。
日照に関しては、午前中の2〜3時間もあたれば十分育ちます。
もともと大変丈夫な草ですので、何ら心配することはありません。

プランターの場合は、用土なども販売されているので、市販のものを利用できるでしょう。
庭で栽培する場合は、土を良く耕して腐葉土や元肥を入れておきます。
土は、前もって作っておき、トロ箱に入れておきます。
標準地では3月上旬から彼岸の頃を目安とし、種蒔します。
種は、筋蒔きか点蒔きして軽く覆土します。
発芽までは土の表面が乾かないように注意します。

暑さ寒さも彼岸までとは申しますが、まだまだ寒暖の差が激しく、関東圏内であっても4月に入ってからの種蒔きでも遅くはありません。 返って、そのほうが安全かもしれません。
ビニールハウスがある方は、3月彼岸蒔きでも良いでしょう。




4月初旬にはもう芽が出そろっています。
本葉2枚頃の藍の苗です。




 




かなり密集していますが・・・
本葉5〜6枚の藍の苗です。
もうそろそろ畑やプランターに移植します。
5月のゴールデンウィーク明け頃を目安にすると良いですね。



 




移植してから1週間くらいの苗です。
種蒔から約2ヶ月で、すでに分岐しており勢いもとてもよいです。
草が結構出てきますので、まめに草取りをします。
風通しにも注意し、畝寄せや追肥も時々与え、土が乾いたら水をたっぷりと与えます。

 




6月末には、50〜60cmくらいの丈に育っています。




 




7月に入って晴天が続く日を選び、一番刈りをします。
地際から5〜10cm位のところで刈り取り、生葉染に利用したり、乾燥させて干し葉を作ります。
刈り取った後はお礼肥として、有機肥料か固形油粕を与えると、またどんどん生育します。
さらに、草丈が50cm以上になったら二番刈りをします。
その後は、同じように世話をします。

 





うまくいくと、三番刈りまでできる時もあります。
この時期に生葉染めで余った茎は、煮染めに利用したり、また、挿し木をしても良いでしょう。


 




刈り取ったあとお礼肥を与えてお水をたっぷりあげると、またこのように生長してきます。




 




8月のお盆を過ぎる頃、冷涼な風が吹いていたりすると、このように花芽が立ち上がってきます。 花が咲き始めるまでは、染められるのでこのまま刈り取って染めます。


 





このように花が咲き始めてくると、葉っぱの形が変化してくるのがわかるでしょうか。 葉先が尖ってくるのよ。



 




もう下のほうから種を持っていますので、鳥に食べられないうちに少しづつ種の採集をしています。







 

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