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藍や野菜を楽に効率よく育てようについて

 

もともと藍は草ですから、自然に育つままにすればいいはずなんです。

我が家では、竹薮があったために竹の根っこが入り込み、数年に一度はユンボで整地しないとだめだったんですが・・・
今回は隣家の竹薮も3年前に整地してくれたおかげで楽に育てることができますが、竹はしつこいですね。
所々からまだ出てきます。

本年度は、お隣のご主人に元肥を入れ耕起してもらいました。
畝つくりは自分でやりましたよ。
いつものように、野菜との混植にしようと思い、春には葉物類の種を蒔き、キャベツやブロッコリーの苗を定植します。

藍の苗を定植するころには、葉物類やキャベツも収穫し始めているので。
広い畑を借りて、藍だけを十分使えるだけの量を栽培することはできませんから・・・

その葉物類を収穫し終えたあと、藍の苗が定着したころあいを見て、今度は豆の種を蒔いたり、イモまで植えちゃう。
その後は、しばらくほったらかし状態。

そして、草ボウボウになるでしょ。

藍がどんどん生長したころあいを見て、今度は草を刈り取るのね。
刈り取った草は、肥料よ。
そうすると、草ボウボウだらけと思っていた畑には、藍や他の野菜が勢ぞろいしているってわけ。
そして、その後は、数年は不耕起栽培ができる予定です。

農業は経験がものを言う世界だと思われており、確かにある面ではそうですが、しかし、それゆえに、「従来型のやり方以外では成り立たない、やれるはずがない」と多くの人が言います。
私はいつも近所の人にそういわれています。
しかし、自然というものは、人為的に手を加えなくても、ずっと合理的にできているではありませんか。


草がそうですよね。
毎年春から晩秋までは草を抜いても抜いても抜ききれないくらいでてきます。
毎日、雨が降らない限りは草取りです。
今年は、特に多忙なのでほぼ半分草ボウボウって感じ。
手抜きしながら、楽して、無農薬の安心・安全な野菜もたくさん収穫できるのよ。

この辺は砂地なので、腐葉土や生ゴミ、藁や籾殻薫炭、刈り取った草やヌカなど・・・
なるべくタダで手に入るものを大いに利用しています。
土ができているところは、180cmの支柱を突き刺すと何処まで入るのって感じ。
土もだんだん変わってきているしね。

農家の人たちの動きを良く観察しているうちに・・・
呼吸が乱れることなく、平均的に動けるように何とかなってきましたが、
農家のおばあちゃんたちにはまだ負けていますね。
有機栽培・無農薬というのはほんとに手間暇がかかり、農家の人たちの苦労が良く分かります。
草取りと虫取りで費やす時間の割には、収穫率はよくないし、病気にやられてしまうこともあります。

藍にしても草なのに、アブラムシとか、根きり虫とか、また、花が咲く頃は何の虫か不明ですが種を食べてしまう小さな赤い毛虫が発生することもありました。

アブラムシ対策には、テントウムシを探してそのアブラムシがついている葉や茎にテントウムシをのせておきます。
そうすると、テントウムシはそのアブラムシを食べてくれます。
しかも、テントウムシは近郊にネグラがあり、多くの仲間がいるようです。
それら仲間の虫たちも連れて一個団体であっという間にアブラムシを食べつくしてくれます。
大量発生したアブラムシでも、1週間もあればあっという間にいなくなってしまいます。

また、しばらくテントウムシが見つからない場合は、見つけるまでの間、牛乳を2〜3倍量の水で薄めて、霧吹きでシュッシュッと一吹きします。
添着剤などは入れません。
アブラムシに牛乳のタンパク成分が付着し乾くと、虫が窒息死します。
後は死んだアブラムシをこそげ落とせばよいだけですが、私はそのまま放置しておきます。
風が吹いたり雨が降ればきれいになりますから。


センチュウ対策には、マリーゴールドを近くに混植しておきます。
土ができていると、細菌に犯されることはほとんどないはずです。

根切り虫やヨトウムシだけは、見つけたら根の周りの土を掘り返してムシを見つけ出さなくてはなりませんが。



1ヶ月に一度くらいの割合で、ヌカをまくことを繰り返しています。
水をたっぷりとあげたほうが、葉っぱも大きく株も大きく生長しますね。
今は水不足よね。




●さて、土つくりは、まず、土を耕し、石とか竹の枝や根っこを取り除きます。
一度、土を耕してから、期間を置いてまた同じことを繰り返し、ごみを取り除きます。
それから、畝つくりです。 畝幅は大体60cmくらいです。
北側のみ畝を少し高くしておきます。
冬場に畝つくりをするために、北風防止のために。
それから、ヌカを畝の上一面にまきます。
少しは風でヌカが飛ばされますが、霜が降りるためにすぐ固着してきます。
春の種蒔きや苗を定植するまではそのまま放置しておきます。


今も畝の上には、刈り取った草、葉物類のクズ、籾殻、ワラ、ヌカなどをそのまま置いていきます。
畝の間も通路となるのですが、狭い土地ですから、畝上のものを収穫したあとには、畝の端から他の野菜の種も蒔いちゃう。 例えば、豆類など・・・
同じように、刈り取った草、葉物類のクズや生ごみ、籾殻、ワラ、ヌカなどを敷き詰めています。

お茶やコーヒーの出がらしなどもね。
コーヒーの出がらしは、乾燥させてピンクッション作るのもいいけど。
出がらしでも染めることもできるし・・・

庭があると、捨てるものまで役に立つわけです。
ヌカや籾殻、ワラなどが手に入らなければ、落ち葉、生ごみ、油粕、鶏糞、牛糞、骨粉などで堆肥を作りましょう。


藍の苗が出揃ったら、畝に定植します。
ヌカが少し固まっているので、定植する部分のみシャベルで取り除きながら・・・
後は、生長とともに、株間にヌカ、油粕、鶏糞をおくだけ。
そして、水はたっぷりと・・・

晩秋、種を取り終えた藍の株は、一部を除き、抜き取り、畝の上において、その上から、ヌカをたっぷりと降りかけておきます。
5月に藍を定植するまでには、ほとんど分解しています。
一部の藍草は、霜にあて、染めに利用することもあります。
ヌカやワラなどは、販売されていますが・・・


野良仕事を如何に楽にするかという発想から、藍草や野菜にも健康的な土作り、後は、バクテリアさんに働いてもらうことにしましょう。






 

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