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手紡ぎ手織りの布について

 

科学技術の進歩と共に、私たちの生活は向上し、環境は急速に変化してまいりました。

地球的規模において、確かにカルチャーの差は著しいものがございます。
生活の向上を願って、利潤の追求をし、私たちはとても大切な地球の環境というものを破壊し続けてまいりました。

これ以上地球環境を悪化させないよう、国レベルでの対策も検討され努力されておりますが、一人一人の努力も大変必要です。
先進国としての役割を果たすと共に、地球人としての責任も果たさなくてはなりません。

しかしながら、気がついておられると思いますが、私たちの生活の向上とともに失われてしまったものは、他にもあります。
それは、心の貧しさであり、自然の情愛を失うものが増えたこと、文化の欠落です。

でも、そのことに気がついている人は、幸いだと思われませんか。
どのように対処すべきかが理解できるのではないでしょうか。




最も自然に近い方法で育てられた綿を紡ぎ、手作業で織られた布には、ほのぼのとした温もりが感じられます。
肌につけた時に、初めてその風合いとぬくもりは感じることでしょう。






最初、コマを使って糸を紡ぐことから始まり、今では糸車で糸紡ぎが行われております。
一人で一日糸を紡いだにしても、できる量はわずかな量にしかなりません。

それをさらに織り上げるまでには、相当の期間を必要とします。
それぞれの反物にそれぞれの織子の思いが込められており、その思いを噛締めながらさらに思いを込めて染めあげます。

手間暇の掛かりすぎる作業ですが、物を自分の手で作り上げることの喜びはなんと表現したらよいのか、この喜びは物を作り上げることをした人にしかわからないでしょうが、着る人に伝わるようその喜びと願いを込めて染め上げます。


手に触れた時、肌に身につけた時に、紡績布との違いが確かにお分かりになることでしょう。
 

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